自宅Wi-Fi環境アップデートを検討し、結局そこまで変えなかったが色々楽しめたのでヨシとする

最近ネットワークの勉強を少しずつしていて、そろそろ実践的な何かもやりたいなーと思い始めてきました。そこで「自宅のネットワーク環境で何かできないかな」と思い始めるのは自然な流れでしょう。

ただ、うちは賃貸でそこまで広くないし、最近変なイキモノ*1が仲間に加わったこともあり、あまりケーブル等を増やしたくない気持ちになり、無線LANの範囲内で検討しようとなりました。

【目次】

まずは無線LANWi-Fi)について知らねば

今までかすかにインプットしていたネットワーク関連知識はだいたい有線がベース。お恥ずかしながら無線LAN、つまりはWi-Fi環境のアレコレについては本当にナニモワカラナイ状態でした。

具体的には以下のレベルの認識。

  • SSID見つけてパスワード入れれば使える」
  • 「公衆無線LANは通信内容見えちゃうから扱いには気をつける」
  • 「2.4GHzと5GHzみたいなのがあるけど、5GHzのほうが繋がりやすい?らしい?」

わかってなさすぎて照れる。

そもそも自宅環境をいじるにしても何ができるかもわからないため、どこから手をつけるべきかもわからず。

そういう訳なので、それっぽい本を何冊か読んで基本知識をインプットすることにしました。

読んだ本は以下。

上二冊はWi-Fi関連用語を知るのに良く、しかし業務用LAN構築に寄った話だったので、三冊目の本が家庭用ルーターなど一般利用向けの具体的Tipsや用語をさらえて良かったです。

人任せにして放置していた自宅ネット環境の棚卸し

次にやったのは自宅のネット環境の棚卸しです。

何ができるかは回線やISPの契約内容、ルーターの機種によって変わるはずですが、それらを全く把握してませんでした。

ISPやらを契約したのは5年以上前、しかも同居人にすべてを任せっきり。そして同居人は当時をあまり覚えておらず。

ルーターはリモートワークの波が来たタイミングで新調したのですが、それも同居人と家電量販店のスタッフにお任せ。そして同居人は当時をあまり覚えておらず。

そういう訳で、ホコリ被った契約書を引っ張り出しプラン確認するところからやりました。一度もログインせずに放置されていた管理用サイトを見つけ出したり、ルーター機種名をググったりと現状把握に労力を投下しました。

そして判明したのが下記です。

種別 名称
回線 フレッツ 光ネクスト マンションタイプ
ISP @nifty
ルーター NEC Atermシリーズ

Wi-Fiへの接続デバイスと帯域もチェックしました。

バイス 帯域
PC 1 5GHz
PC 2 5GHz
PC 3 5GHz
PC 4 5GHz
Smartphone 1 5GHz
Smartphone 2 5GHz
Tablet 1 5GHz
Tablet 2 2.4GHz
Nintendo Switch 5GHz
Fire TV Stick 5GHz
空気清浄機 5GHz
SwitchBot Hub Mini 2.4GHz
デスクライト 2.4GHz
Webカメラ 2.4GHz

IoT系は2.4GHz縛りのものが結構多いことをここで知りました*2。2.4GHz帯は閉じるのもありなのかなーとか思っていたのですが、とんでもないですね。

また、このタイミングで初期値のまま放置していた(オイ)パスワード等の値の刷新したり、これまた初期設定のまま放置していたWi-Fi電波の暗号化方式をよりセキュアな方式に変更するなどしました。

速度改善検討したけどやめた。配線がVDSL方式だったからね

機器について、以前から地味に気になっていたことがありました。

我が家、ルーターと外へ繋がるケーブルの間にもう一つ機器があるのですよね。ネット繋がってるしいいかとずっと見て見ぬふりしてました。

自宅ネット環境棚卸しの際に、さすがに見ぬふりは貫けないなとその機器に貼ってある製品シールを読み、機器が"VDSL"というものだと知りました。

なんだそれ。ググります。

flets.com

これによって、我が家の回線は「VDSL方式」で光回線に接続していることがわかりました。マンションまでは光配線、マンション内から各部屋までは電話配線で接続しているとな。

マンションタイプ「サービスメニュー」と「配線方式」について | フレッツ 光ネクスト より

そして、この「VDSL方式」というのが曲者でした。

電話線部分がボトルネックになって、最大でも100Mbpsの通信速度しか望めないとのこと。おい、光はどこにいった。そしてこのマンション内の電話配線は各部屋で共有してるため、同時接続が多いほど遅くなりやすい。

この時点でWi-Fi環境アップデート計画のなかから「速度改善」という言葉が消えました。

とはいえ、実は通信速度に関しては特に困ったことはなかったので、別にいいかなという感じでもあります。

一応こちらのサイトで測定もしてみました。上り下りともに通常利用範囲ではやはり問題なさそうな数値ぽいですね。

同じマンションにネットをガンガン使うような家庭がそんなにないんでしょうかね。ルーターの性能的に、ルーター部分で速度が劣化してなさそうというのもありそうです。

最新のWi-Fi6対応ルーター導入したり、AP増設してメッシュWi-FiにしたりAP同士の電波チューニングだのも少しやってみたかった気はしますが、家の広さやネット利用状況等を踏まえると、そこまで頑張らなくても問題ないんですよね。そしてVDSLだし。

ということで、通信速度に関してはノータッチでいくことになりました。

IPoEがちょっと気になるお年頃だったが、PPPoEとの併用環境つくるのが面倒になったのでやめる

IPoE、PPPoE。これらの用語は書籍等で見かけたことはあったのですが、なんだか遠い世界の言葉のようであまり頭に入ってこなかった過去があります。

せっかく自宅環境を見直しているところなので、これらについても調べてみて、できれば設定してみたいなーと思っておりました。自分ごとになればもうちょい頭に入るかなと。

調べてみたところ、現在はPPPoEを利用しての接続をしており、契約中のISPはIPoEでの接続へ無料で切り替えられるとのこと。

csoption.nifty.com

IPoEのメリットとして速度改善が主に挙げられるようです。速度改善。光回線への接続がVDSL方式だからノータッチでいこうとしていた部分です。正直やる必要がない。

でもやってみたいんだもん。ということで、リサーチを継続しました。

IPoEとPPPoEについてはこの記事がとてもわかりやすかったです。

www.ntt.com

そして、IPoEに切り替える前提条件として、利用しているルーターIPv4 over IPv6に対応している必要があることがわかりました。IPoEってIPv6にのみ対応しているプロトコルだったのですね。なので、IPv4にしか対応していないサービスにアクセスするにはIPv4パケットをカプセル化し、ネットワーク上でIPoEプロトコル利用時はIPv6パケットとして流し、IPv4のみ対応のサービスに渡すときはカプセル化を解除してIPv4パケットとして送る必要があるのだと把握しました(たぶん)

それがIPv4 over IPv6で、こちら側ではルーターカプセル化の処理をしてくれるのでしょう(たぶん)。あちら側はISPルーターとかが頑張ってくれるのだろうか。

確認してみたところ、現在利用しているAtermルーターIPv4 over IPv6に対応していたので、ヨシ!とISPである@niftyにてIPoE接続サービスの申し込みをしてやろうと意気込みました。

意気込んでいた、のですが。

@niftyの以下のページにて、気になる記述を見つけてしまいました。

@nifty v6サービス | @nifty

特定ポートを使用するサービスはPPPoE接続が必要となります。IPoE接続とPPPoE接続を併用してご利用ください。 例:一部オンラインゲームやWebカメラ(監視カメラ)、固定IPサービス、@niftyフォン、オンラインレセプトサービスなど

バイス棚卸し時に出てきたのですが、我が家、Webカメラを使っているのです。具体的にはPanasonicのこちらのベビーカメラ。寝室にいる変なイキモノ*3の生息を確認するのに大活躍しています。

panasonic.jp

こちらのベビーカメラ、映像をスマホ等のアプリから見ることができるのですが、そのアプリの説明ページにて以下の記述を発見しました。

グローバルIPアドレス[IPv4][IPv6を用いたIPv4]が付与されているインターネット接続環境をご用意ください。

お、IPv4 over IPv6で通信すればいけるぽい?が、固定IPサービス等、特定ポートを指定して接続しなければならない状況は今後十分考えられるので、IPoEとPPPoEが併用できる環境にはしておきたいところ。

調べてみたところ、やはり似たような状況でIPoEとPPPoEの併用環境を組んでいる人はいました。

note.com

qiita.com

qiita.com

薄々そうなんだろうなーと思ってはいたのですが、併用するにはもう一つルーター機器を用意する必要がありそうでした。それかYAMAHAルータ RTX830を買う。

ここまでかな、と。

通信速度に困っているわけでもないしVDSLだしで、新しくルーターを買うもしくは一部サービス接続不可な状況にしてまでIPoEに切り替えたいか?と言われれば正直微妙なところです。また、この時点で「IPoEとかPPPoEとかよくわからないから実際に検討することで理解を深めたい」といった欲望はだいぶ満たされていました。

引っ越し等で自宅環境が変わったら、再度検討することとします。

まとめ

結局自宅Wi-Fi環境アップデート大作戦は、色々と検討したもののほとんど何も変えずに終わることとなりました。が、以下の点でやってみてよかったです。

  • よくわかってなかった自宅のネットワーク関連の契約状況が把握できた
  • 各機器やサービスの管理ページを把握できたので、設定変更等が気軽にできるようになった
  • 初期設定のまま放置されていたアレコレを再設定するいいきっかけになった。セキュリティ強度の向上
  • Wi-Fi関連の用語が以前よりだいぶわかるようになった

実際にはWi-Fi環境というより、電波を飛ばす前のネットワーク環境について見ていることが多かった気もしますが、まあいいでしょう。

総じて楽しい体験ができたなと想います。

今回はこれまでとしますが、どこかのタイミングで自宅ネットワークで色々やってみたいものですね。

*1:世で言うところの0歳児です

*2:例によってこれらも同居人が設定したため知らなかった

*3:[再掲]世で言うところの0歳児です